DAI-SONの二次創作

二次創作の短編小説を載せていきたいと思います。

ブレイブソードxブレイズソウル 二次創作 オリジナル魔剣【支配の双盾・ワンワールド】

戦斧/無

概要

滅びの境壊(きょうかい)ニューワールドと支配の真眼(まなこ)ニューオーダーの2つの盾から成る戦斧型魔剣。
ワールドで思想を見定め、オーダーによって洗脳し、修正する。
所有する魔剣使い(マスター)の思想を尊重し、侵略する。
ワールドは思想の中に呪いを潜在させ、マスターの思想から外れると、熱毒によって茹で殺す。
オーダーは意識の中に呪いを潜在させ、常に監視されているという妄想にとりつかせる。

伝承

世界の中心になりたいと願う二人の王が居た。
その二人は聡明で、賢人として王となった者たちであり、思想も似ており、個人としても国としても親交が深かった。
だが、世は魔界。世紀末も裸足で逃げ出す無法の世界に、賢人たちの国は衰退の一途をたどっていた。
魔界が無法の地である理由は、道端の草さえ知っている。
【魔王】が不在だからである。
統治者の居ない世の中など、獣の世に等しい。
賢王ギリスと賢王メアは、魔王ならずとも、魔界の統治者は必要であると考えた。
ギリスの国は魔術で栄え、メアの国は武具製造で栄えていた。
その技術を活かし、ひとつ魔剣をこしらえようと手を取り合った。
魔剣のモチーフは【盾】だった。
無法から民を守る統治者のシンボル。
誰かを傷つけてしまうような、振りかざされる武器であってはならないと、純粋な祈りによって打たれた。
しかし、悲劇は起きた。
互いの技術者たちは、愛国心のあまり、互いの王を統治者としようとした。
互いに譲らなかった結果、盾は双子になってしまったのだ。
どちらも同じ位で、協力して支配を試みようとしていた王たちにとって、大きな誤算となったばかりか、計画に亀裂が生じてしまった。
民が王を愛しているように、王たちもまた民を愛している。
愛がゆえに、王さえも優位を欲するようになった。
ギリスはニューワールド、メアはニューオーダーを掲げ、魔界支配計画の開始を口実に、水面下での粛清が始まった。
ギリスは積極的にスパイを送っては、毒殺による暗殺を繰り返した。
メアは計画の一端として堂々と監視し、因縁をつけてはギリスの民を思想違反者として処刑した。
そうして互いにはらわたを食いあった結果、かつて本当の敵であった無法の者に国を陥落させられ、滅びてしまった。
二人の王は破滅してゆく国を捨て、逃亡した。
ゆく果ては同じだった。かつて二人で民のためにと支配を誓った、魔剣工房であった。
ギリスは深く頭を下げて謝罪した。愛を建前にした醜い支配欲の権化になっていた、と。
メアも、それは自分も同じだ、とギリスと同じように頭を下げた。
だが、互いの眼に映っていたのは、片割れの盾だけだった。
王たちが武器を抜いたのは同時だった。
頭を上げるのと同時に、ギリスは杖を、メアは銃を抜いた。
ギリスの呪術がメアを熱毒で茹で殺し、メアの弾丸がギリスの脳天を貫いた。
魔剣少女ニューワールドは悲しみのあまり眠りにつき、魔剣少女ニューオーダーは、そんなニューワールドを抱擁し、いつか世界が1つになるように、と、新たなる支配者を、いつまでもいつまでも待った。

魔剣少女

ニューワールド
眠る黒き乙女。木の枝のようなものに体を縛られており、時々すすり泣く。

ニューオーダー
支配者を待ち続ける白き乙女。世界平和のための独裁支配を本気で望んでいる。

BD【境界無き支配ワン・ワールド・オーダー】